基本的な考え方

循環型社会を実現するためには効率的な資源利用が必須であり、当社グループにおいては、水産資源はもちろん、プラスチック使用量やフードロスの削減、リスクを把握したうえでの水資源の有効活用が重要だと認識しています。資源の有効活用のための技術や仕組みの研鑽を続けていきます。

2025年度の進捗概要

中期経営計画(2025年度~2027年度)KGI・KPI

マテリアリティ 循環型社会実現への貢献
KGI(2030年のありたい姿) 効率的な資源利用によるサーキュラーエコノミー(循環型経済)がグループ内に浸透し、実践している
KPI プラスチック使用量削減率(2020年度比)バイオマス、リサイクル素材等への切替含む(Umios(株)) ⽣産工場におけるプラスチック使⽤量削減目 標設定(Umios(株)) フードロス(製品廃棄)削減率(2020年度比)(国内グループ) 食品廃棄物等の再生利用率(国内グループ) 延長可能と評価した市販製品の賞味期限延長(Umios(株)) 水資源のリスクと機会、対応策の分析評価、 対応策検討(グローバルグループ)
ターゲット 2030年度目標 30%以上 ー 80%以上 ー ー ー
2027年度目標  20%以上 目標設定(2025年) 70%以上 99% 100% リスク・機会・対応策の分析
進捗 2025年度実績 2020年度比11.4%削減 生産工場におけるプラスチック使用量削減の目標設定完了 フードロス量を2020年度比63.7%削減 食品廃棄物等の再生利用率97.7% 一部製品について引き続き賞味期限延長に向けて試験実施中 水リスク高拠点の選定&対応策の検討達成
自己評価 ★★★☆☆ ★★★☆☆ ★★★☆☆ ★★☆☆☆ ★★★☆☆ ★★★☆☆
コメント 包材見直し等による削減を推進 削減目標を設定し運用開始 PB品等寄付不可製品の廃棄増加 拠点閉鎖に伴う廃棄量の増加 計画通りに進捗 高リスク拠点を特定し対応策を検討
責任部署 プラスチック使用量削減プロジェクト Umios(株)サステナビリティ戦略部、ロジスティクス部 Umios(株)
サステナビリティ戦略部

★★★★★︓2030年度KPI達成済み、★★★★☆︓2030年度のKPI達成に向けて先⾏して進捗
★★★☆☆︓2025年度KPI達成済み或いは2030年度KPI達成に向けて計画通り進捗、★★☆☆☆︓KPI達成に向けて遅れ気味

Umiosの取組み

脱プラスチック:プラスチック使用量削減の取組み

推進体制

多くのユニットがかかわるマテリアリティで、全社で情報を共有、協力して取り組む必要があることから、2022年度よりプラスチック使用量削減プロジェクトを発足させました。プロジェクトオーナーを専務執行役員、プロジェクトリーダーを開発部部長が担い、2030年度までの目標を定め、目標達成に向けて具体的取組みを進めています。

プラスチック使用量削減プロジェクト推進体制図
プラスチック使用量削減プロジェクト推進体制図

容器包装プラスチック使用量削減目標と進捗状況

石油由来プラスチック削減推移

容器包装のプラスチック使用量削減は、2020年度を基準年度とし、2030年度までに30%削減をKPIとしています。2025年度は約401トンの削減を達成し、2022年度からの累計削減量は約1,051トン(11.4%)となりました。今後もさらなる削減活動を推進するとともに、サーキュラーエコノミーの実現に向けた取組を一層強化し、資源循環型社会の形成に貢献してまいります。

容器包装プラスチック使用量の削減実績と目標
  2020年度
(基準年)
2022年度
(実績)
2023年度
(実績)
2024年度
(実績)
2025年度
(実績)
2027年度
(目標:20%)
2030年度
(目標:30%)
単年度削減量(t) ― 137 203 310 401 ― ―
累計削減量(t) ― 137 340 650 1,051 ― ―
累計削減割合(%) ― 1.5 3.7 7.0 11.4 ― ―
目標削減割合(%) ― ― ― ― ― 20 30

商品の容器・包装における省資源化及び環境配慮素材への変更の取組み

本取組は各課へ着実に浸透し、現場発の改善や新たなアイデアによるイノベーションも生まれています。業務用エビフライ製品では、これまで1尾ずつ並べるために使用していたプラスチックトレーを廃止し、トレーを使用しない包装へ変更しました。その結果、1製品(4サイズ)で年間約32トンのプラスチック使用量削減を実現しました。この取組により、プラスチック使用量の削減だけでなく、包装資材や輸送効率の最適化にもつながっています。Umiosは今後も、このような取組を広げ、資源循環の推進と環境負荷の低減に取り組んでいきます。

プラスチックトレーを廃止し、トレーを使用しない包装へ変更

包装形態の変更により、1製品(4サイズ)で約32tのプラスチック削減

また、容器・包装の軽量化に加え、再生材やバイオマスプラスチックなどの環境配慮素材の採用を拡大しております。環境配慮素材の導入により、2025年度は石油由来プラスチック使用量を合計約24トン削減(再生材:約1トン、バイオマス材:約23トン)し、資源循環の推進と環境負荷の低減を図りました。

商品画像

使用済みプラスチック包材の回収・再生に向けた取組み

当社では、プラスチック包材を資源として回収し、再生する新たな取組みを開始しました。毎月食品の寄付を行っているフードバンクかながわ、こども食堂と連携し、寄付した食品の包材を子供たちやスタッフの皆さんに洗浄・分別していただいたうえで回収し、新たなトレーへと再生するアップサイクルの取組みを行いました。本取組は、完成したトレーを、子どもたちへお届けすることで、プラスチック資源の循環だけでなく、子供たちへの環境教育にもつながる取組みとなります。
詳しくはこちらのブランドサイトをご覧ください。
食を届ける企業として、私たちが今できることを

冷凍食品パッケージ回収
冷凍食品パッケージ回収図

フードロス削減の取組み

推進体制

グループ全体でフードロス※を削減するため、2022年度にフードロス削減プロジェクトを発足させました。本プロジェクトで各種施策を進めた結果、グループ全体に取組みが拡大、当初の計画以上に進捗し、2024年度の削減目標を2023年度に前倒しで達成できたため、プロジェクトを解散しました。2024年度からは、サステナビリティ推進委員会管掌のもと、Umios㈱ ロジスティクス部・サステナビリティ戦略部が中心となり、2030年度の削減目標達成に向けて、更なる活動を推進していきます。

※フードロス:消費者庁や農林水産省では「まだ食べられるのに廃棄される食品」と定義されているが、ここでは「フードロス(製品廃棄):最終包装後の製品廃棄のうち、本来食べられるにも関わらず廃棄されている食品」」とする。

製造・加工の過程で発生する食品廃棄物についてはKPI 「食品廃棄物等の再生利用率」、当社販売後の流通、消費者で発生する食品廃棄物については、量を計数的に測定することが不可能であることから、KPI 「延長可能と評価した市販製品の賞味期限延長」で評価することとしている。

当社グループ バリューチェーン

フードロス削減目標の設定と進捗状況

フードロスの削減推移
フードロスの削減推移

2020年度の当社の各事業部および国内グループ会社におけるフードロスは271.69トンでした。前中計期間におけるKPI「国内グループにおいて2030年までにフードロスを2020年度比50%削減する」の達成に向けて、全社従業員の意識改革、発生量が最も多い冷凍食品について定期的な寄付スキームの構築・運用等、各種施策を実施した結果、2030年度の目標を2024年度に前倒しで達成することができました。この結果を受け、さらなるフードロスの削減に向けて、2030年度の目標を2020年度比80%削減に上方修正しました。残念ながら2025年度はプライベートブランド品の廃棄増などにより、フードロスの廃棄は98.7トン、2020年度比で63.7%となりましたが、今後も引き続き各事業部署、グループ会社と連携し、2030年度の目標達成に向けて、各種施策を推進していきます。

現状把握調査と対応策の検討

当社グループでは、フードロスの多くが加工食品ユニットと食材流通ユニットに属する事業部とグループ会社から発生しており、その中でも冷凍食品が、常温食品と比較しても発生数量が多い傾向にあります。主な理由としては、海外生産品も多い冷凍食品は、コンテナ輸送時に外装破損が起こりやすいこと、輸入時の抜き取り検査の箱開封品の残り製品が一定量発生することが挙げられます。

外装破損起因のフードロスへの対応

外装破損起因のフードロスに対応するため、包装形態の再検討、合わせ・バンド掛けの削減、カートンケースのモジュール化とパレット輸送を引き続き推進していきます。また、2023年度は業務用の冷凍食品について、外装破損に関する基準を物流会社とともに策定し、その結果業務用冷凍食品のフードロスを大幅に削減することができました。2024年度も引き続き本基準を運用したことにより、年間を通してフードロスを大幅に削減することができました。

角の潰れによる破損 バンドの食い込みによる破損

冷凍食品の寄付スキームの構築

フードバンクへの食品寄付は2009年から実施していましたが、当社のフードロスの多くを占める冷凍食品は配送コストやフードバンク側で冷凍保管設備が十分に確保できず、寄付が進んでいませんでした。課題解決に向けた方策を検討する中、フードバンクかながわと当社製品を保管する物流会社と連携することで、保管倉庫から直接フードバンクかながわが冷凍食品を引き取り、定期的な寄付を実施するスキームを構築することができました。これにより、常温品に加えて冷凍品の寄付も飛躍的に増え、さらには対象品を市販用から業務用、端数品から外装破損品、Umios個社からグループ会社へと、段階的に拡大していった結果、2025年度の寄付量は約40トンとなりました。当社グループは今後も引き続き冷凍食品の定期的な寄付を実施していきます。

定期的な寄付スキームの流れ

未利用食品の活用推進コンソーシアムへの参画

当社は、国分グループ本社株式会社とネッスー株式会社が設立した、未利用食品の活用推進コンソーシアムに設立時運営委員として参画しました。本コンソーシアムは、こども・子育て支援スタートアップと、食品関連企業が連携し、未利用食品を既存の商流・物流を通じて、継続的に社会へ届ける取組みを推進します。当社は、本コンソーシアムに参画することで、冷凍食品の持続的な寄付を推進してきた関東圏だけでなく、未利用食品の提供を全国に拡大し、こどもの食支援に持続的に貢献していきます。

本コンソーシアムのビジネススキーム
本コンソーシアムのビジネススキーム

販売後の流通、消費者で発生するフードロス

過去に実施してきた常温食品の賞味期限延長に加え、2022年から、市販用や業務用の冷凍食品の一部で保存検査による品質確認を行い、賞味期限を12ヵ月から18ヵ月へ6ヵ月延長した商品の販売を開始しました。
フードロス削減は各種施策の実施により順調に進捗しています。2030年度の削減目標達成に向けて、引き続きフードロスの抜本的な削減に取り組んでいきます。

水リスクと機会の取組み

基本的な考え方

近年、気候変動の進行に伴い、干ばつや洪水などの自然災害の激甚化・頻発化に加え、水資源の偏在や水質悪化など、水を取り巻く課題が世界的に深刻化しています。また、生物多様性の保全や地域社会との共生の観点からも、水資源の適切な管理の重要性が一層高まっています。当社グループでは、加工食品工場をはじめとする事業活動において水資源を重要な経営資源として利用するとともに、排水を通じて水環境へ影響を及ぼす可能性があることを認識しています。このため、2025年度からの中期経営計画において、マテリアリティ「循環型社会実現への貢献」のKPIとして「水リスク・機会の分析・評価および対応」を設定しました。2025年度には国内外の事業拠点を対象に水リスク・機会の分析・評価を実施し、優先的に対応すべき地域を特定するとともに、優先拠点の詳細なリスク把握及びリスク低減に向けた取り組みを進めています。

水リスク評価と特に水リスクの高い拠点の対応について

当社グループでは、2025年度に主要な加工工場、冷蔵倉庫、水産養殖場、研究施設等を対象にして、国内101拠点と海外20拠点の水資源リスクと渇水リスク、水質リスク、洪水リスク等についてAqueductおよびWater risk filterなどのツールを用いて評価し、拠点ごとのアンケート調査を行い結果の補正を行いました。その結果、優先的に対応すべき14拠点を特定し、水の利用状況や管理体制、地域特有の水課題について詳細なヒアリングを行いました。ヒアリングの結果、特に水リスクの高い拠点については、流域特性や水供給の状況、過去の渇水実績、既存の水管理体制などを踏まえた詳細なリスク分析を実施するとともに、水供給機関へのヒアリングや財務影響の分析を進め、地域特性に応じた対応策を進めています。また、特に水リスクの高い拠点については、協議を重ねており、今後の目標設定を検討しています。今後も、優先拠点における取組みを継続するとともに、グループ全体の水リスクの低減と持続可能な水利用の推進に取り組んでいきます。

リスク別評価(2025年度実施)
  水資源リスク 渇水リスク 取水水質リスク 排水水質リスク WASHリスク
全体 1 1 7 6 4
日本       4  
アジア(日本除く)     5   3
欧州     2 1  
南米 1 1   1 1

※同一拠点が複数のリスクに該当する場合は、各リスク区分に重複して計上しているため、各リスク区分の合計値と優先拠点数(14拠点)は一致しません。

特に水リスクの高い拠点の取水量
(千㎥)
2020年 2021年 2022年 2023年 2024年 2025年
36 34 41 39 51 26
特に水リスクの高い拠点のリスク分析
リスク・機会 因子 リスクの大きさ リスクの大きさを判断した理由 主な対応
物理リスク 渇水・取水制限 Very High 水ストレス地域に位置し、渇水やラニーニャ現象に伴う取水制限が操業へ影響する可能性があるため 水供給機関との連携、代替水源の確保、タンクローリー活用
物理リスク 水供給の安定性 High 工業用水の供給状況や流域の水需給により操業へ影響する可能性があるため 水供給機関へのヒアリング、流域調査
移行リスク 水コスト上昇 High 水道料金改定や代替水調達により操業コストが増加する可能性があるため 財務影響分析、コスト試算
移行リスク 水管理規制 Medium 水利用規制や排水規制の強化が想定されるため 規制モニタリング、行政との情報交換
特に水リスクの高い拠点における水リスクへの対応戦略と財務的影響
対応戦略/財務的影響
① タンクローリー車購入(2023年):有形固定資産としてB/S計上、以後毎期減価償却
② タンクローリーでの水調達:デュアルソーシング体制を構築(水の調達先の分散)
③ 井戸・貯水設備の増強:代替水源の確保
④ 設備の早期更新:渇水による設備損傷リスクを踏まえた対応
財務的影響額のコスト算定(PL/BS別)※1
対応戦略 当年度 短期(1年後) 中期(3年後) 長期(10年後)
①車両取得(BS) - ※2 - - -
①減価償却費(PL) 中 中 中 中 ※2b
②水調達(PL) 小 小 中 ※3 中 ※3
③水道料金上昇(PL) 中 中 中 ※3 中 ※3
④井戸・貯水(BS) 中 ※4 - - -
⑤設備更新(BS/PL) 中 ※4 - - -

※1 小(0.1~0.9百万円)・中(1.0~5.0百万円)・大(5.0百万円~)の定性評価とする。
※2 2023年取得済(132,500USD=2,190万円)。耐用年数10年(定額法・残存価額ゼロと仮定/要確認)で年間償却費を試算。
※2b 2033年に償却完了見込みのため、2033年以降はPL影響なし。
※3 中長期の金額見積りが困難なため「渇水・料金改定の状況に応じ同水準~増加見込み」で推定記載。
※4 投資額・時期未確定のため「資本的支出の発生を見込む」旨を推定記載。確定後に定量化予定。

年間の水使用量/排水量の推移(国内生産拠点・海外主要生産拠点)
年間の水使用量/排水量の推移

水再利用の事例

当社グループの一部の生産拠点において、水利用の循環を促進するため、工程排水の回収・再生処理技術を活用し、水の再利用を行っており、取水依存度の低減と生産活動における取水効率の向上を図っています。Umios山形株式会社では、製造の殺菌工程での排水をUF膜で処理し、ボイラーへの給水への使用や、夏場に空調機、冷凍冷蔵庫などの室外機へ散布することで、上水の削減を行っております。さらに年間通して処理水の温度が35~45℃であるため、重油の削減にもつながっています。

工程排水の回収・再生処理による水再利用の事例(写真1)
工程排水の回収・再生処理による水再利用の事例(写真2)
工程排水の回収・再生処理による水再利用の事例(写真3)
工程排水の回収・再生処理による水再利用の事例(写真4)
工程排水の回収・再生処理による水再利用の事例(写真5)
工程排水の回収・再生処理による水再利用の事例(写真6)

その他の取組み

Umios
ブランドサイトへ

ページの先頭へ
目的から探す