基本的な考え方

ビジネス環境が目まぐるしく変化し、グローバル化や技術革新が進む中、より高く広い視座を持ち経営や事業を担う中核人財を中長期的に生み出していくことが必須と考えています。

マネジメント体制

社長以下管掌役員、人事部長が、経営戦略を実現するための人財の在り方や要員についての議論を定期的に実施しています。また人事部内の複数の課が連携を取り、タレントマネジメントや研修管理システム(LMS)を用いて、人財に関する情報の蓄積と活用をしています。

2030年のありたい姿(KGI)と達成目標(KPI)

新中期経営計画「For the ocean, for life 2027」の策定に伴い、9つの重要課題(マテリアリティ)を特定し、各マテリアリティについて2030年のありたい姿(KGI)と達成目標(KPI)を策定しました。策定した目標に取り組み、2030年のありたい姿をめざしています。

中期経営計画(2025年度~2027年度)KGI・KPI

マテリアリティ 多様な人財が安心して活躍できる職場環境の構築
KGI(2030年のありたい姿) 多様性が尊重された、従業員が安心して活躍できる職場環境が構築できている
KPI 女性従業員比(Umios(株)) 取締役会女性比率
(Umios(株))
女性管理職比率
(Umios(株))
人財育成プログラムに基づく各人財プールの目標達成(Umios(株)) 従業員エンゲージメントの特定項目のエンゲージスコア達成(Umios(株))
2030年度目標 35%以上 30%以上 15%以上 各人財プールの目標数値達成 下記と特定項目のエンゲージメントスコア達成
方針・戦略への納得感:70
挑戦する風土:70
発言・意見に対する承認:80
進捗 2025年度実績 採用比率女性48.4%
女性従業員比率:32.8%
28.6%(2名/7名) 10% 各人財プール拡大育成施策実施 方針・戦略への納得感:68
挑戦する風土:65
発言・意見に対する承認:73
自己評価 ★★★☆☆ ★★★☆☆ ★★★☆☆ ★★★☆☆ ★★★☆☆
コメント 前中期経営計画期間から女性採用比率50%水準を目標に取り組んでおり、女性従業員比率32.8%を実現。引き続き目標達成に向けた施策を推進している。 2025年度の取締役会女性比率は 28.6%を達成。引き続き目標達成に向けた施策を推進している。 2025年度 女性管理職比率は10%達成。引き続き目標達成に向けた施策を推進している。 Umios人財育成プログラムのもと、サクセッションプログラム、グローバル人財育成、DX人財育成、サステナビリティ人財育成の4プログラムを実施し、各人財プールの拡大に向けた育成施策を展開している。 従業員エンゲージメントの特定項目について、2030年度スコア目標(方針・戦略への納得感:70、挑戦する風土:70、発言・意見に対する承認:80)を設定した。「挑戦する風土」は2023年度比4ポイント向上しており、引き続き目標達成に向けた施策を推進している。
責任部署 Umios(株)人事部

等級制度

Umios㈱では、社員が担う役割や発揮する能力に応じて適切な処遇と成長機会を提供するため、管理職を対象とした「役割等級制度」と、組合員を対象とした「コア能力等級制度」の2つの制度を運用し、役割・能力の両面から人財育成を支えています。役割等級制度では、担当職務の「責任の大きさ」と「期待される付加価値の大きさ」に応じて役割等級を設定し、各等級で求められる役割を「役割要件書」で明文化しています。組織運営を担う「マネージャー」に加えて、専門性で価値を発揮する「エキスパート」を役割として位置づけ、社員が自身の強みを生かしてキャリアを選択できる仕組みとしています。コア能力等級制度では、専門的な知識やスキルを十分に発揮する土台となる基礎的な力(コア能力)の向上に重点を置き、等級ごとに求められる具体的な行動レベルを「コア能力要件書」で明示することで、納得感のある評価・育成を実現しています。

評価制度

Umios㈱では、目標設定・対話・評価を一体化した仕組みを運用し、社員が業績目標の達成だけでなく、挑戦やキャリア形成にも主体的に取り組めるようにしています。
目標は年度初めに設定し、業績結果に加え、達成に向けた行動(プロセス)や中長期を見据えたチャレンジ目標も掲げられる仕組みとしています。設定にあたっては、課長が担う組織目標をチーム・個人の目標へ段階的にブレイクダウンし、一人ひとりの目標を組織戦略と結びつけています。期首・中間・期末の面談や日々の対話を通じて継続的なフィードバックを行い、目標管理を進めています。
評価は個人目標の達成度を基本としつつ、チームへの貢献や連携・協力といったプロセスも一要素として反映しています。
また2026年度からは「バリューズの自分ごと化」と「キャリア対話」を導入し、価値観の実践や中長期のキャリア形成を目標管理のプロセスに組み込んでいます。
さらに、組織長・管理職は360度評価による振り返りを行い、下位者からの意見を見える化して改善につなげています。こうした仕組みを通じて、個人の成長とチームへの貢献の両面から社員のモチベーション向上を図り、組織全体の持続的な企業価値の向上につなげています。

人財育成プログラム

非連続的な成長に貢献する中核人財(「経営リーダー人財」「グローバル人財」「サステナビリティ人財」「DXリーダー人財」)の育成プログラムを2024年度に確立しました。各カテゴリーに2030年度のKPIを設定し、これらの指標に基づいて計画的な人財育成と進捗管理を行っています。あわせて、全社員を対象とした育成基盤の強化にも取り組んでいます。キャリアオーナーシップや挑戦を促す教育体系のリニューアルを通じて、中核人財の育成プログラムを支える土台づくりを進めています。
この「中核人財の育成」と「全社員の育成基盤の強化」を両輪として、「自律的な個が活き、共創を通じて個の総和を超える価値を生み出し得る組織」の実現を推進してまいります。

経営リーダー人財育成

当社は2018年度より次世代の経営リーダーを計画的に育成するプログラムを実施してきました。しかし、人財要件や選抜基準が不明確だったことや、育成施策が一律であり、個々の能力に応じた最適な支援が行き届いていない点が課題となっていたため、2025年度より既存のプログラムを再構築する形で「新サクセッションプログラム」を確立させました。
本プログラムでは、新たに定義した人財要件に基づいて選抜した候補者について、指名報酬委員会より任命された役員で構成される「人財投資会議」および「人事委員会」にて育成方針の検討とモニタリングを行い、経営に直結した後継者候補を計画的に育成する体制としました。今後も中長期的な企業価値向上を牽引する人財の継続的な輩出を実現していきます。​

グローバル人財育成

当社グループは、2025-2027年度の中期経営計画において「消費者起点のバリューサイクルをグローカルに展開する」という長期ビジョンを掲げています。海外市場への展開拡大や持続可能な資源アクセスの強化を重点テーマとして取り組む中、多様な文化や価値観に適応し、海外事業を牽引するグローバル人財の育成は最優先の課題となっています。
Umiosでは、グローバル人財育成プログラムなどの育成施策に取り組んできました。しかし、これまでは社内に点在する育成施策(グローバル人財育成プログラム、海外長期・短期トレーニー、買付業務などを行う部署における海外での実務経験)が体系化されていなかったため、グローバル人財の把握・管理が不十分な状況でした。そこで2024年度に、これまで社内に点在していた育成施策を整理・体系化し、グローバル人財を計画的に育成・管理・活用していくスキームを確立しました。具体的には、グローバル人財を海外での実務経験や習熟度に応じた3段階のグレードに整理し、より実態に即した明確な定義づけを行いました。

グローバル人財ビギナー 海外での短期トレーニーを経験し、グローバル人財要件の基礎能力があると考えられる者
グローバル人財レベルⅠ 海外での業務に必要な一定の経験を積み、グローバル人財要件の基礎能力を有する者
グローバル人財レベルⅡ 海外実務に精通し、今すぐに海外で活躍できる人財および海外で新しい事業を創出できるポテンシャルを持った人財​

この「グローバル人財育成レベルⅡ」の育成に関するKPIを設定し、計画的な人財育成と進捗管理を行っています。この新たな枠組みにより、グローバル人財の可視化と戦略的配置が可能となり、長期ビジョンの実現に向けた人的基盤の強化を図っていきます。

DX人財について

変化の激しい外部環境に柔軟に対応し、企業として持続的に成長していくために、デジタル技術(D)の活用にとどまらず、事業・組織を変革する力(X)を発揮できる人財の育成に注力しており、DXを「手段」としてではなく「価値創造の変革」として捉えた人財戦略を推進しています。2023年度には全従業員を対象にIT・DXのスキル・リテラシーの可視化調査を実施し、2024年度より調査結果を踏まえて、事業戦略と連動した「DXリーダー」および「デジタルアーキテクト」の育成を本格的に開始しました。各人財カテゴリーのKPIを設定し、計画的な人財育成と進捗管理を行っていきます。

DXリーダー デジタルを利用した業務改革を企画し、他部署との連携調整を担う人財
デジタルアーキテクト 改革すべき課題を発見・提案し、DXリーダーの指示のもと実行を担う人財

サステナブル戦略(マテリアリティ)に貢献する人財の育成・確保

当社は、私たちのルーツである海を起点に、ステークホルダーや社会全体、そして地球と一体となって、「食」を通じて地球規模の社会課題を解決していく決意を込めて、2026年3月に社名を変更しました。この新たな一歩に向け、持続可能な社会の実現と企業価値向上の両立を目指し、サステナビリティ人財の体系的な育成に取り組んでいます。2030年度のあるべき姿として、4分野(➀環境➁サプライチェーンマネジメントおよび人権➂水産資源➃ステークホルダーコミュニケーション)において、戦略策定・推進ができる人財を各事業ユニットに配置することを目標に掲げています。
この目標達成に向け、2025-2027年度の中期経営計画では、各分野における「社外で啓発活動を推進できるエキスパート人財」と「社内で啓発を主導できるエキスパート人財」の育成に関する定量的KPIを設定しました。さらに、「ビギナー人財」として、4分野の基礎知識を持ち、社内外で啓発活動に参画できる人財の育成目標も設定しました。サステナビリティ人財の育成は、社名変更に込めた決意を実現し、全社的なサステナブル経営の推進力となるものであり、今後も計画的かつ戦略的に取り組んでいきます。

キャリア形成支援制度

社員が自らのキャリアを主体的に描き、挑戦し続けられる「キャリアオーナーシップ」の考え方を人財戦略の中核に据え、社員一人ひとりが自らのキャリアを主体的に考え、選択し、実現していけるよう、対話を通じた支援体制を整えています。
その中核的な取り組みが「キャリア対話」です。社員が自身の将来像や価値観を言語化した「キャリアシート」をもとに、上司との定期的な面談(1on1)を通じてキャリアについて対話し、組織として成長支援を議論する「成長支援会議」へとつなぐ一連のサイクルを運用していきます。こうした日常的な対話を通じて社員の強み・志向を把握し、適材適所の配置や成長機会の創出につなげることで、社員の成長と組織の持続的成長の両立を図ってまいります。

能力開発体系

2026年度より研修体系をリニューアルし、従来の会社主導による育成体系から、従業員一人ひとりが自らの意思で学びを選ぶ体系へ転換いたしました。具体的には、これまで昇格後に必修としていた各階層の「階層別研修」を一部廃止し、従業員が自ら手を挙げて自らが目指すキャリアの実現に必要な役割を先んじて学ぶ申込制の仕組みとしました。研修修了が次の等級への昇格要件となることで、自律的な学びと成長によるキャリアオーナーシップの実現を促すことを目的としております。併せて、自己啓発としてeラーニングシステムを用意する等、会社は従業員の成長を後押しする「学びの場」と「機会」を提供する役割を担います。従業員が主体的かつ自律的にキャリアを切り拓いていける環境を整えてまいります。

2026年度 教育体系図​

2026年度 教育体系図​

PDFファイルが別ウィンドウで開きます2026年度 教育体系図​

人財の見える化と活用

当社グループは、経営・事業・従業員の3つの視点のバランスを考慮した全体最適な人財配置と人的資本の最大活用を、企業価値創造の基盤と位置づけています。採用と配置を一体的に改革し、多様な人財が定着・活躍できる組織の実現を目指しています。
採用においては、パーパス・ミッション・バリューズを体現できる人財を大前提に、多様な視点・専門性を持つ個性豊かな人財(異能異才人財)の採用比率を高めるとともに、職種・志向に応じた質重視の採用へと方針を段階的に転換しています。
配置においては、2022年にタレントマネジメントシステムを導入し、2023年には課長級の職務記述書(ジョブディスクリプション)を作成して各課の職務と役割を言語化・全社員に公開するなど、人財の能力・スキルの見える化を進めてきました。こうした基盤のもと、人財ポートフォリオの可視化を完了し、事業ポートフォリオに応じた適正配置への活用を進めています。また、2026年度からは従業員一人ひとりが主体的にキャリアを切り拓くキャリアオーナーシップの取組みを推進します。
これらの取り組みを起点に、経営・現場・人財開発が連携し、共創が循環する組織への転換と最適な人財配置・人的資本活用を目指し、組織変革を段階的に深化させてまいります。

挑戦と共創を促す風土醸成の取り組み

私たちは創業146年のDNAを活かしながら、「社員が主役」のカルチャー改革を推進しています。2024年度には、「食」を通じて人と地球の健康に貢献するソリューションカンパニーへの変革を目指す新たなコーポレートアイデンティティを策定しました。
この変革実現のため、FA制度や社内公募制を整備し、部門を越えた人材の流動性を高めるとともに、イノベーションや業務改善に貢献した取り組みを評価する表彰制度を設け、挑戦のプロセスも重視しています。
さらに、公募制の組織横断プロジェクトや全事業所でのタウンホールミーティング、そこから生まれた「他部署体験」プログラムなど、「挑戦と共創の文化」を醸成する多様な取り組みを展開しています。これらの取り組みを通じて、挑戦を応援する風土を醸成し、従業員一人ひとりのマインドセット変革と企業価値創造の実現を目指しています。​

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