アニマルウェルフェアに関するUmiosグループ方針
Umios グループは以下の方針の下、アニマルウェルフェアへの取り組みを進めてまいります。
Umiosの取組み
Umiosグループ養殖場における取組み
養殖魚の飼育環境に配慮した大型浮沈式銅合金生簀の導入
Umiosでは養殖魚の飼育環境改善を目的として、2022年より大型浮沈式銅合金金網生け簀を導入しました。これは以下の3つの点において、従来の生け簀と比較して養殖魚の飼育環境に配慮しています。
1.飼育密度の低減化
生け簀を大型化・大容積化したことで、飼育密度を約10%下げることが可能になりました。飼育密度の低下により、養殖魚の疾病リスクの低減が期待されます。また、大型化・大容積化により、同じ尾数の魚を飼育した場合の生簀の台数が減少し、飼育者の1つの生け簀に費やす時間が増えたことで、より丁寧に魚の健康状態を観察できるようになりました。
2. 飼育水温への配慮
海水温の変動に合わせて浮き沈みをさせることが可能な浮沈式(と呼ばれる)生け簀のため、養殖魚にとって快適な飼育水温下での飼育が可能になりました。
3. 生け簀への貝類や海藻類などの付着抑制
大型浮沈式銅合金生簀は銅合金でつくられているため、従来の生け簀と比較した場合、生け簀への貝類や海藻類などの付着を抑制することが可能です。これにより、生け簀に付着する貝類や海藻類を原因とした養殖魚の擦過傷の軽減が期待されます。また、生け簀内の潮通しが改善し、養殖魚が呼吸しやすい環境の実現にもつながっています。
魚への負荷を軽減させた魚体測定方法
養殖魚の測長・魚体重測定には従来、魚を生け簀の外へ出して作業する必要がありましたが、UmiosではAI魚体測定カメラを用いて、魚を生け簀の中に入れたまま測長・魚体重測定が可能なシステムを導入しています。
稚魚への負荷を軽減させたオリジナル種苗計数システムの開発
Umios(株)ではマグロ、マダイ、ブリ、カンパチの種苗生産を行っています。陸上水槽で育てた稚魚を沖に移送(作業名:沖出し)する際に、これまで「重量法」と呼ばれる方法で尾数のカウントを行っていましたが、魚体への負荷が大きいだけでなく、計数精度の不安定さから沖出し後の投薬量や飼育密度の最適化にも課題がありました。そこで、中央研究所およびUmios Fish Labでは「フィッシュポンプ」「特殊形状のサイトグラス」「AI画像認識技術」を活用した高精度な尾数カウントシステムを自社開発しました。このシステムの導入により「沖出し時の稚魚への物理的な負荷軽減」や「沖出し後の稚魚の飼育密度や投薬量の最適化」に繋がり、稚魚の飼育環境の改善が期待されます。
接種時のストレスを軽減するワクチン自動接種機の導入
適切なワクチンの接種は抗生物質の使用削減および健康な魚づくりに大きく寄与します。しかし、従来ワクチン接種の際には1匹ずつ接種者が魚を手に持つ必要があり、人間の体温で魚にストレスを与えたり、魚が暴れて注射針が目的としていない部位に刺さってしまったりといった場面が発生していました。2023年より導入したワクチン自動接種機では、接種前に麻酔により魚を鎮静化し、人間ではなく、機械によるワクチン接種となるため、従来よりもワクチン接種時の魚へのストレスを軽減することが期待されます。
※社名は実施当時のものです
Umiosグループ畜肉調達における取組み
鶏肉・豚肉調達先のアニマルウェルウェアに関する取組み状況
調達している鶏肉・豚肉ついて、アニマルウェルフェアに関する取り組み状況を把握するため、調達先へ以下のアンケートを実施しました。
鶏肉のアンケート概要
対象:鶏肉加工品および鶏肉の調達先※
※農畜産ユニットおよび食材流通ユニットにおける該当製品の2024年度調達金額の90.6%を占める調達先
期間:2025年11月~12月
設問:アニマルウェルフェアに関する方針を策定していますか
結果:Umiosが調達する鶏肉の調達先の60.3%が、アニマルウェルフェアに関する方針を策定済みであることを確認しました。
豚肉アンケート概要
対象:豚肉加工品および豚肉の調達先※
※農畜産ユニットにおける該当製品の2024年度調達金額の83.3%を占める調達先
期間:2025年11月~12月
設問:アニマルウェルフェアに関する方針を策定していますか
結果:Umiosが調達する豚肉の調達先の82.6%が、アニマルウェルフェアに関する方針を策定済みであることを確認しました。
今後について
当社は、アニマルウェルフェアへの配慮は重要な社会課題であることを認識しています。また、本配慮は動物のストレスを低減し、疾病・死亡を予防することに貢献し、畜肉の調達リスクの減少にもつながると考えています。今回アンケートを行った、アニマルウェルフェアに関する方針は、アニマルウェルフェアへの配慮を進めるうえで根幹となる考え方と認識しております。今後は、本方針を未策定の調達先企業の皆さまにも策定を依頼し、調達先企業の皆さまとともに、アニマルウェルフェアへの配慮に関する取り組みを進めてまいります。
アニマルウェルウェアに関する認証を取得した農場の鶏肉を使用した製品
極旨!ももから揚げは、LRQAが所有・管理するThe Farm First Poultry CTLS基準プラチナレベル認証※の農場で生産された鶏肉を使用しています。本認証は、動物および労働者の福祉とサステナビリティへのコミットメントを証明するものです。
取組みの成果と情報発信
イニシアチブ参画による抗生物質使用量削減に向けた取組み
アニマルウェルフェアへの配慮は魚へのストレスを軽減し疾病を予防するため、適切な抗生物質の使用につながっています。Umiosグループでは、より持続可能な水産物の生産と健全な海洋環境を確保するために、科学的根拠にもとづく戦略と活動を協力しながら主導することを目的としたイニシアチブSeaBOS (Seafood Business for Ocean Stewardship)のメンバーとして、抗生物質使用削減への取組みを進めています。
2022年度よりSeaBOSでの活動の一環として、SeaBOSメンバーの日本2社(Umios(株)、(株)ニッスイ)、(株)極洋と農林水産省や水産庁、国立研究開発法人水産研究・教育機構、製薬会社にて、抗生物質使用量削減において重要な、水産養殖分野におけるワクチン開発を促進していくワクチン勉強会を発足させ活動を開始しています。
日経アニマルウェルフェア・シンポジウム2024での講演
業界全体のアニマルウェルフェアへの意識啓発を目的とし、2024年2月22日に開催された日経アニマルウェルフェア・シンポジウム2024において、Umiosグループの水産養殖におけるアニマルウェルフェアに配慮した取組みについての講演を行いました。
※社名は実施当時のものです
外部からの評価

Umiosは、2024年4月に「アニマルウェルフェアアワード2024」(主催:NPO法人アニマルライツセンター)おいて、すでに行っていた取り組みを含めて情報を公開し、社会的な企業価値を高めたことが評価され「魚賞」を受賞しました。