すべての革新的なプロジェクトがそうであるように、サンマの完全養殖もまた、個人の情熱から始まりました。
Umiosは、社内公募制度や部門横断の企画が盛んに行われるなど、社員の挑戦を後押しする企業文化の醸成に力を入れています。桐生さんは、このプロジェクトの原点がまさにその機運から生まれたと語ります。
「最初のきっかけは、社内の取り組みである『みんなのサカナクロス』でした。これは、魚とさまざまなテーマを掛け合わせることで、魚の新たな価値や可能性を探る『サカナクロス』の取り組みを発展させた社内アクションです。その中で、伝統漁法である『やな漁』を営む漁師一家に生まれ、幼い頃から魚とともに生活してきたUmios Fish Labの若手社員から、『サンマの完全養殖にチャレンジしたい!』という熱意ある提案がなされたのです。
10~20年前までは、天然物が大量に安く市場に出回っていたことで、弊社内でもサンマ養殖の研究はさほど進んでいませんでした。しかし、ここ数年の記録的な不漁もあり、我々としても課題を感じていたところ、このような提案が社員からあった。これは持続的な食糧生産供給を担うUmiosのある種の“責務”でもあると感じ、研究開発に取り組むことになったのです」(桐生さん)





