クロマグロ
完全養殖で実現する、サステナブルな最高級マグロ
クロマグロの生態
クロマグロは温暖な海域に生息する大型の回遊魚で、一生をかけて広い海域を移動します。
国内で漁獲されるマグロの中でも最大級の大きさを誇り、その魚体の色と希少性から「黒いダイヤ」とも呼ばれ、日本の食文化において特別な存在として珍重されてきました。
クロマグロは初夏(5月〜7月頃)に日本近海で産卵し、ふ化した稚魚は表層付近でプランクトンを食べながら成長します。この時期の稚魚は「ヨコワ」と呼ばれ、クロマグロ養殖はこのヨコワを採捕するところから始まります。
その後、数年かけて体重数百キロにもなる大型魚へと成長していきます。
クロマグロは他種のマグロより上質な脂がのっており、肉質・脂乗りともに最高級魚とされています。大トロ・中トロといった部位ごとに異なる味わいがあり、背中の赤身部分はづけに、中落ちは鉄火巻きにと、様々な食べ方で楽しまれています。
天然クロマグロは冬に脂が乗りますが、私たちが育てる養殖クロマグロは餌や育成環境を工夫することで、一年を通して適度な脂が乗るように育てており、季節を問わずいつでも美味しいクロマグロをお届けいたします。養殖技術が生み出す【安定した品質】をご賞味ください!
導入から出荷までの流れ
種苗(天然・人工)
旋網
- 夏頃に旋網船で2~3kgの群れを採捕し、玄海事業所で一時飼育したのち、各事業所へ移送します。
- 移送後は大型の生簀へ活け込み、餌付けを開始します。曳縄と同様に、魚病予防および抗生物質削減を目的として、多くの個体に水産用ワクチンを投与します。採捕から2年目の秋には魚体重が50kgを超え、出荷を開始します。
曳縄
- 各地の曳縄船団により釣獲されたヨコワ(マグロの稚魚)を集荷します。
- この時の魚体重は50~100gほどです。
- 採捕したヨコワには、魚病予防および抗生物質削減を目的として、水産用ワクチンを投与しています。採捕初期は魚体が小さく、環境変化や餌不足に弱いため、日頃の飼育管理が重要です。
- 奄美大島では6~8月にマグロが産卵期を迎えます。
- 産卵行動は通常日没後〜真夜中にかけて見られます。この産卵行動で生まれる卵は1日に数千粒以上。卵は海面に浮かんでくるので網ですくい集め、隣接している孵化場へ運びます。
- 産卵後、孵化場で育てられた種苗は沖合の養殖場へ移管されます。
- 海面で飼育を始めてからおよそ3年後、50㎏以上に育ったころ出荷を開始します。
給餌
給餌する飼料は大きく分けて、生餌・配合飼料・モイストペレットの3種類です。
生餌
冷凍のサバやイワシを解凍して投餌しており、魚体に合った餌を見極めながら日々試行錯誤を重ねています。良い餌が良い魚を育てるという考えのもと、鮮度や品質にこだわり、全国から買い付けています。
モイストペレット
生餌と配合飼料を混ぜ合わせてペレット状にしたものです。嗜好性と栄養含有の両面で優れた点を兼ね備えています。配合割合を変えたり栄養剤を混ぜたりと、魚の状態に合わせた餌を作っています。
配合飼料
飼料メーカーと協業し、マグロ用飼料「ツナフード」を開発しました。栄養含有に優れ、給餌量も少なくて済むため、安定的な養殖生産に貢献しています。また、持続可能な養殖を目指し、配合飼料の給餌割合の増加を推進しています。生餌は原料の確保が必要な一方、配合飼料は原料を調整できるため、より持続可能な養殖につながります。和歌山県では、身質向上のために和歌山特産果実「じゃばら」の果皮粉末を配合しており、これを食べて育ったマグロを「じゃばらマグロ」として出荷しています。
給餌のプロが日々の状況や魚の様子を把握しながら、3種類の飼料を使い分けています。どうすればより大きく、健康に、そしておいしく育てられるかを常に考えながら、日々奮闘しています。
出荷
約3年間丹念に育てたマグロを、お客様のニーズに合わせて1尾ずつ丁寧に取り上げ、荷割りを行います。取り上げから冷やし込みまでにかかる時間はわずか約2分。息の合った連携のもと、魚体の身質・品質を落とさない処理を徹底しています。取り上げ直後には、魚の外観や締め時の手際(血抜き・神経締め)、尾叉長、重量などを1本1本丁寧に記録・個別管理し、トレーサビリティを整えています。その後、船上で血抜きと神経締めを行い高い鮮度を維持したまま、海水氷でしっかりと冷やし込みます。手間を惜しまない丁寧な処理と徹底した品質管理により、鮮度抜群の美味しいマグロをお届けしています。
Umiosのマグロの強み
複数拠点での飼育と持続可能な養殖事業
4つの漁場でクロマグロを飼育
奄美久根津、奄美篠川、熊野、串本の4漁場でクロマグロを飼育。
奄美
クロマグロは、奄美久根津・奄美篠川・熊野・串本の4漁場で飼育しています。
奄美漁場(奄美久根津・奄美篠川)
奄美の2漁場は冬でも温暖な気候のため、年間を通して高い成長が期待できます。
また、完全養殖にも取り組んでおり、持続可能な養殖(サステナビリティ)にも貢献しています。
夏でも安定した脂のりと、大きな魚体が魅力です。
紀州
串本漁場は黒潮の影響を受けた温暖な海域に位置しており、沖と近海に生簀を構えているため、時化などによる環境変化にも対応できる強みがあります。熊野漁場は湾の形状により時化に強く、安定した出荷が可能です。この紀州2漁場で生産されるマグロは「紀州本まぐろ」としてブランド展開しており、取り上げから翌日には着荷できる(一部例外あり)高い鮮度が最大の魅力です。また、冬場にじっくりと育つことで蓄えられた豊かな脂のりも特徴のひとつです。


