Cross talk
短期海外実務研修
グローバルで活躍する人財の育成に向けて
Prologue
各部署が自ら発案し、実施している「短期海外実務研修(通称Umios Star-Lプロジェクト)」。
ここでは、その発起人とトレーニー経験者が、その背景や自身の経験を語り合います。
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T.N
事業企画事業企画部
1997年入社 -
T.S
開発加工食品ユニット海外出向
2000年入社 -
T.M
販売・営業事業企画部
2006年入社 -
M.I
開発開発部 技術開発グループ
市販用冷凍食品課
2008年入社 -
S.M
販売・営業業務用流通事業部 事業一課
2019年入社
Chapter. 01 3つの壁を取り払い、まずは海外に慣れること。
- はじめに、「短期海外実務研修(Umios Star-Lプロジェクト)」とそのきっかけについて教えてください。
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T.S
短期間で連動的に実施する海外研修のことで、加工食品ユニットと事業部 で発案したスキームです。私は加工食品事業に携わっていますが、社内の水産部門 などと違って、グローバル展開において力を十分に発揮できていない、という課題感がありました。特に、「グローバル人財の育成」が十分に出来ていないのではないかと感じていたのです。そこで、当時イギリスに駐在していたT.Nさんに相談したところから、本プロジェクトがはじまりました。
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T.N
会社としてグローカル戦略※ を目指すうえでは、明確な成果を求めることももちろん大切です。しかし、海外経験の無い社員にとっては、まずは機会を提供することが重要ではないかと感じていました。
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T.S
若手社員に話を聞くなかで、「言語の不安」、「海外生活への不安」、「外国人との業務経験不足」という3つの壁があることがわかりました。したがってT.Nさんの言う通り、成果を求める前に、何よりも“慣れる”ことを目的として「まずは短期で行ってみよう」と。このスキームを発案し、実行に移しました。
※グローカル戦略:「Global」と「Local」を掛け合わせた造語で、世界各エリアのニーズに合わせたグローバル戦略のこと
- そして、M.Iさんも参加者の一人となったわけですね。
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M.I
私は開発部に所属しているのですが、今回の研修で海外実務に携われると知り、社内公募に応募しました。育休明け間もないタイミングだったので、周囲からはかなり心配されましたが、それでも私は「行ってみたい!」と思いましたし、若手社員にも私のチャレンジする姿を見てもらい、刺激になればという思いもありました。本来は3か月間の研修ですが、子どもが夏休みに入る2か月間でと相談し、実際にイギリスに行けることになりました。
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T.N
実際に行ってみてどうでしたか?
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M.I現地の開発の方々とともに、量販店やスーパーで売られる商品の開発に携わりました。しかし、想像していた以上に、日本とは何もかもが異なり、驚きの連続でした。例えば、イギリスには「主食」という概念が薄く、米飯や麺類よりも、ポテトやシーフードといったものが好まれますし、商談の進め方やスピード感もまったく違いました。何もかもが新鮮で、とても刺激的でしたね。
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T.S今回M.Iさんには、グリムズビーという港町に行ってもらいました。人の温かさやつながりを感じられるすてきな町です。そうした意味では過ごしやすい環境だったのではないかと思うのですが、そのあたりはどうでしたか?

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M.I
本当にみなさん温かい方ばかりで、楽しい思い出しかないです。最初はみなさん話すスピードが早くて、10回以上聞き返す場面も多々ありましたが、言葉でダメなら紙に書いてコミュニケーションをとるなどして、何とか意思疎通を図りました。T.Sさんが言う言語、海外生活、外国人との業務経験の壁は取り払うことができましたね。
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T.N
旅行と研修の違いが今のM.Iさんの発言にあるのですが、旅行では「10回聞き返す」ことはそう多くないでしょう。ただ、これがビジネスになると嫌でも聞き返し、どうにかコミュニケーションをとろうとします。まさにこれが壁を取っ払う鍵になるのです。

Chapter. 02 現地に行くから、見える世界がある。
- そうした経緯を見てT.Mさんも立ち上がったわけですね。
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T.M
私は食材流通ユニットに所属し主に販売を担当していますが、加工食品事業と同様に、海外への販売比率を高めていきたいという方針がありました。そんなときにT.Sさんの取り組みを知り、相談を持ちかけたのがはじまりです。短期間ということもあり、きっかけとしては十分ですし、海外への事業展開と人財育成の両面で、良い足掛かりになる取り組みだと思いました。
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T.S
実際にテストマーケティングも兼ねて実施している点が、我々とは少し異なりますよね。
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T.Mそうですね。T.Sさんの言う通り“慣れる”ことも大事ですが、せっかくなら目的を明確にできるようなミッションがあった方が、迷わずにチャレンジできるのではないかと思いました。そこで、S.Mさんにその役目を打診した形になります。
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S.M実際に、冷凍のソース焼きそばを両手いっぱいに持って40日間アメリカに行ってきました。当社が扱っている焼きそばが現地で通用するかを確かめてくるというミッションです。自分の足でアジア系の小売店を見てまわり気が付いたのは、現地では麺とソースが分かれていて、自分で調理して作る商品しかない、ということです。当社の商品は具材等がすべて入っており、レンジで温めればでき上がるタイプだったので、最初に現地のお客様ご紹介した際は非常に驚かれました。まだ実際に販売しているわけではないため需要は不確かですが、市場としての可能性を感じることができました。
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T.N私たちにとっては常識でも、海外ではそうではないということに気づかされますよね。彼らのなかでは「困っていない」と思っていても、新しいソリューションが出てくると“問題”が顕在化するということはよくあります。やはり現地に行き、いっしょに暮らして、体験することは非常に意味のある経験ですよね。
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T.M
実際に、アメリカでの生活はどうでしたか?
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S.M
私はカリフォルニアに滞在しました。英語圏に行くのは初めてだったので非常に苦労しましたが、みなさん、私の話をきちんと理解しようとしてくれました。加えて、積極的にチャレンジすることの重要性も実感しましたね。日本とは異なる文化や暮らしを知ることで、世界観が広がったと感じています。

Chapter. 03 一人ひとりがプロとして幅広く活躍できる環境へ
- これまでの取り組みの成果については、どう感じていますか?
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T.S
加工食品部門の雰囲気はかなり変わってきたと思います。水産、商事部門 などでは海外出張は当たり前の世界ですが、私の部署ではこれまで「海外」という言葉が出ることも少なかったのです。「海外出張に行く」という社員がいると話題になり、「どこへ行くの?」「お土産よろしくね!」という会話が目立っていたのですが(笑)。今では「海外」という概念そのものが当たり前になってきました。「海外は珍しい」という考え方が徐々に減ってきたのは 一つの成果だと思います。
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M.I
本当にそうですね。私自身、幼い子供がいたこともあり、若手社員からは「本当に行くのですか?!」とかなり心配されましたが、「海外に行くこと=特別」という考え方を払拭したいと思っていました。そこで、海外赴任中には全社向けにレポートを公開し、仕事だけではなくプライベートの過ごし方も含めて発信しました。「海外に行くことの楽しさや挑戦は苦ではない」ということを、若手にも知ってもらうきっかけにしたかったのです。
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T.S
帰国後も発信しつづけてくれて、かなり浸透してきましたよね。加えて、最近は当社から人を送り出すだけでなく、イギリスからも開発の方が視察に来られるなど交流が深まっています。これまでにはあまりなかった新しい動きなので、非常に良い循環が生まれていると思います。
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M.I
実際に、日本で販売しているピザ生地に興味を持ってくれて、現地での販売を検討する動きも出てきました。研修や交流という枠にとどまらず、ビジネスにもつながっている実感があります。
- しっかり手応えを感じているということですね。
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S.M
手応えはありますね。私自身、しばらく同じエリアで営業をしていたということもあり、「日本の中でも一部のマーケットしか知れていないのでは」というもどかしさも実は感じていました。 しかし今回、実際に海外に行き、さまざまな人と関わりながら仕事をすることで視野が大きく広がったと感じています。そうした意味では、こうした機会が自分自身のキャリアを考えるきっかけにもなりましたし、新しい挑戦への関心が強くなりました。加えて、日々の業務や学びに対しても前のめりになれ、以前とは違った成長を実感しています。
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T.M
自分のやりたいことを追求し、専門性を極めることはとても重要なことですが、S.Mさんの言う通り、これまでとは違った経験をいかに多く得られるかも、一人ひとりがキャリアに向き合っていく上では大切です。ですので、特に若手社員が積極的にチャレンジできる環境を整備し、それを後押しできる風土をしっかりとつくっていきたいと思います。発起人のT.Nさんとしてはどのような思いですか?
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T.N
国内・海外を問わず、一人ひとりが高い専門性を持って日々働いているので、正直場所は関係ないと思っています。たとえ文化や商習慣の違いはあっても、一人ひとりがプロなことには変わらない。そうした意味では、より幅広いフィールドで活躍できる方が良いと思いますし、様々な経験を持つ人がたくさん集まっている組織は強いと思います。多様な選択肢のなかで、各自がプロとして幅広く活躍できる環境を整えることで、事業も組織も個々も成長していける。そんなカルチャーを目指していきたいと思っています。挑戦するためのフィールドは整っています。これを読んでくださっている皆さんも、安心して、かつ意欲的に飛び込んで来てほしいと思います。

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